ブログ 大室山をワーケーションの聖地に~大室山体感マインドセットプログラム 2024.01.30 Tweet Share Pin it 先日Googleマップが教えてくれたのですが、今年度、私が繰り返し何度も訪れた場所のひとつが静岡県・伊豆高原にある「大室山」でした。一昨年までは「リフトで山頂まで行けたことがない」と嘆いていたのですが、おかげさまで複数回山頂からの景色を眺めることができました。その理由のひとつは「大室山体感ワークショップ~伊東ワーケーションマインドセットプログラム」をワーケーションで訪れる企業の方々にご案内したことでした。 ワーケーションの入口で余白を創る ワーケーションで伊東を訪れる人々にとって、わざわざ伊東まで足を運ぶ理由は何でしょうか。いつもと違う環境で、特別な体験ができることを期待するのは当然ですし、一方で会社や家とも違う場所で仕事をすることが、生産性の向上につながらない限り、「ただの休暇」と変わらないということにもなってしまいます。せっかく伊東まで来たのに、駅からワーケーション施設に直行してweb会議やミーティングをはじめてしまったら、それは「ただ場所が変わっただけ」の仕事場と変わらないことになってしまう。ただの観光旅行でもなく、ただのテレワークでもなく、ワーケーションの価値を感じてもらうためには、ワーケーションの入口で『余白』を創ることが重要だと考えました。これは私が「鎌倉ワーケーションWEEK」という地元鎌倉のプロジェクトを運営している中で学んできたことでもあって、どの地域のワーケーションにおいてもキーになると確信していたことでした。伊東に来て、仕事に取組む前に、一旦頭の中を空っぽにして、大自然を前に自分と向き合う時間を創ること、そしてこのワーケーションで何を得るかを決める、どんな心持ちで過ごすのかを自分で確認する、そんな時間をつくってもらおうと、プログラムの内容を考えていきました。 伊東の人々にとっての大室山の存在感 より多くの人々に伊東を訪れてもらうために、どんな魅力を伝えればよいのか、伊東らしいワーケーションとはどういうものなのか、地元の人と訪問客、どちらにとっても大切なものは何か、といった問いを、仲間たちと一緒に考えました。その過程は、様々な伊東の魅力、伊豆高原の魅力を探求することになり、とても楽しかったのです。その中で特に印象的だったのが、地元伊東の人々の「大室山愛」でした。いつもそこにあって、いつでも眺めることができる山。当たり前に思える自然の恵みは、地元の人にとっての日常そのものです。その日常そのものであるこの山が、人々の心の支えになり、シビックプライドとして根付いていることを知ったのでした。伊東を訪れる人にも、この感覚を体感して欲しい。自然の恵みや自然の不思議に触れ、都会の喧騒から離れた訪問者の「非日常」が、どれだけ貴重なものかを知ってほしい、という思いで、新しいプログラム創りに取り組みました。 非日常での「AWE体験」で前向きな気持ちに 都会から伊東を訪れる人にとって「大室山」から眺める景色はまさに非日常です。山頂からは360度ぐるっと海と山を眺めることができ、御鉢を一周りすれば、普段は見ることのない溶岩や木々が目に入り、聞いたことのない鳥の声が聞こえてきます。大室山山頂から眺める壮大な大自然は、それに対して、自分自身を「ちっぽけな存在」と認めざるをえない力を持っていました。自分自身が「ちっぽけな存在」であるということを受け入れたとき、この自然界のすべての営みが愛おしく感じられ、仕事での課題や人間関係での小さな軋轢など、あらゆることが人生のスパイスのように感じられます。もちろんそのことで悩みや課題がなくなるわけではないですが、この地球上に生かされていること自体が奇跡に近いということを感じ、一旦冷静になることができる気がしました。そして、こんな「ちっぽけな存在」である私にも、誰かのために貢献することができるのではないか、と謙虚になることもできたのです。これは脳科学の世界で注目されている「AWE体験(オウ体験)」に他ならないと感じました。※「AWE体験」について、以下、岩崎一郎氏による記事を抜粋・大草原や大海原、あるいは星空など、自然を前にして圧倒される経験を Awe(オウ)体験という。・Awe体験の特徴として、アメリカ・アリゾナ州立大学のシオタ博士は次のようなことを挙げています。①マインドフルネスを行ったように、何ごともありのままに受け取ることができるようになる②心と身体をリラックスさせ③好奇心を引き出す④人と心のつながりを作る⑤利他の心を引き出す⑥身体を健康にする⑦創造性を引き出す⑧希望に満ちた状態になる⑨幸福感が高まる⑩嫉妬心など、ネガティブな感情が少なくなるこのように、広大な大自然や大宇宙の悠久さを体験することは、単に心が洗われるだとか、気分転換になるだけでなく、具体的に心身ともに良い影響があるのです。(【引用】大自然に触れた人の脳が驚くほど活性化する訳~ちっぽけな自分を感じ利他的に動きたくなる~(岩崎 一郎氏/東洋経済オンラインより抜粋) まとめ 地元の人にとっての当たり前が訪問者にとっては非日常である。これは誰もが認めることだと思いますが、その当たり前の魅力に気づいていないということもまた、誰もが納得されるのではないかと思います。このプログラム創りを通して、わたしのように、時々伊東を訪れる訪問者でありつつ、伊東の魅力を多くの人に伝えたいと願う者にとって、大室山はまさにワーケーションの聖地だと感じられました。働き方改革が掲げられて以降、少しずつ少しずつ、企業も個人も意識が変わりつつあります。誰もが自分に合った働き方を選択できるように、そのことで幸福感が高まり、日本の社会全体で働く幸せを感じられる人が増えることを願っています。※「大室山体感ワークショップ~伊東ワーケーションマインドセットプログラム」にご興味をお持ちいただいた方は、伊豆高原観光オフィスまでお気軽にお問合せください。https://ito-workation.jp/contact/ 書いた人:コーチ&パートナーズ河合由紀 Tweet Share Pin it それぞれの感じ方 前の記事 神秘的な体験「ムーンライトカフェ」 次の記事