伊東を掘りおこそう!

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サバーケーション報告

お疲れサバです!!

2022年1月9日〜11日にかけて、ワーケーションモニターツアーのご報告をいたしマス。

初日である9日はサバーソニック&アジロックフェスティバルによるSDGs体験学習をご提供させていただくことができました。

まず、知らない方向けに基礎知識ですが、サバーソニック&アジロックフェスティバル(イカ、サバソニ)とは2017年に伊東の魚をバカバカしくもカッコよく広めたいという趣旨でスタートしたイベントです。

2019年には熱狂的共創をモットーに2万人を集めることができました。

しかし、イベントによって出る大量のゴミ、海に思いやりがかける行動も散見されたことから、方向性を変え、海の環境のために活動にシフト。

WE DON’T WANNA KILL THE OCEAN.を理念にビーチクリーンやリサイクルマシンを使った啓蒙活動を続け、さらにぶっカマスため、2022年1月に一般社団法人として再び出航しました。

法人の理事を務めるメンバーは伊東出身の高校一年生が中心となります。彼らは中学時代からビーチクリーンをし、楽しみながら環境や地域に貢献するスタンスがサバソニとマッチしました。

話を今回のワーケーションモニターツアーに戻しましょう。

実はこのSDGs体験学習は修学旅行生向けであり、これまではそのターゲットに対してブラッシュアップしてまいりましたが、今回はワーケーションにいらっしゃる大人に対してはどういった造成をすれば効果的なのか、対象者を変えたら、どのようにフィットさせれば満足度の向上につながるかに挑戦する、まさにモニタリングするための狙いです。

そこで、今回ワーケーションにいらしていただいたのはYahoo!SDGs編集長でフィッシャーマンジャパン事務局長、ハセタクさんこと長谷川琢也さんとフィッシャーマンジャパンの仲間のお二方。

いきなり、その筋のど真ん中の方にいらしていただき、海のこと、魚のこと、環境のこと、SDGsのことを伊東で学んで頂くというよりもむしろ、持っている深い知識や広い経験、そして熱い思いを、ここ伊東に注入していただけたら嬉しいなという密かな希望と、高校生メンバーのピュアで外連味のない姿がぶつかりあえば、お客様側も迎える私達も双方がめちゃくちゃハッピーな気持ちになれるのではと想定いたしました。

大変申し訳ございませんが、相手の得られるサムシングよりも、こちらが得られるサムシングを期待しています。モニターツアーなので、当然です。

結論、成功でした。思った以上に大大大成功を収めました。この感動を自分の胸の中だけに留めておきたい気持ちもありますが、報告の義務がありますので、どんな内容だったかをレポートいたします。

まずはこの日にできたてのホヤホヤの名刺交換からスタートです。高校生に名刺の渡し方のマナーのみならず、ゴミニケーション(サバソニではコミュニケーションをゴミ拾いにかけてこう言う)を生む名刺交換法をレクチャーいただきました。海のことだけでなく、今後のビジネス面にも役立つご指導、アジがとうございました。

自己紹介や今回のワーケーションの趣旨説明の後、ビーチクリーンへ。

海にはいろいろなゴミが落ちています。

ペットボトルやパッケージのビニール袋、釣りの道具はいろいろな海岸で見つけられます。

ストリートのゴミ拾いと違う面白ポイントは、遠く海外のからの漂着ゴミや、生き物の死体を見つけられること。この日はハリセンボン、クサガメなども漂着していました。

そして、サバソニ式ビーチクリーンとは先述したゴミニケーションを大切にしています。

その日に会ったばかりかもしれませんが、ビーチをきれいにするという共通の目的を持ち、ゴミ拾い中の会話を通じて距離が縮まり、終わったときには達成感を分かち合える仲間となれる、そんなことをメザシて行っています。

このゴミニケーションこそ、ローカルとの対話を楽しむには最適な時間。

ともすれば、気まずくなってしまう沈黙の溝も波の音が優しく埋めてくれます。

また、適度な距離感だからこそ話せること、日常の鎧のようなものを脱ぎ、素直になれる。そんな気がします。

一時間のビーチクリーンでお腹も減ってきたので、今回は川奈にある海女の小屋海上亭さんでランチ。会話を楽しみつつ、タラフク食べました。ちなみにメニューは地物のサザエやフノリなどです。

次のプログラムはなんと、くさや作り体験。くさやと言えば、世界で五番目に臭いと言われている食べ物。

1200アラバスターを超える強烈な匂いを発する食べ物です。

伊豆諸島が有名ですが、伊豆半島でも食文化として根付いています。

山六干物店のご協力により、赤背ムロアジを捌き、くさやの汁に漬けるというなかなかできない貴重な体験をさせていただきました。

前掛けを颯爽と着こなしたメンバー。

一番右にいるのは伊東で行われる干物開き大会にて何度もチャンピオンになっている吉川さん。謙虚なチャンピオンにサバき方、開き方をレクチャーいただきました。

山六干物店さんのくさやは若干マイルド系で、体感的には850アラバスターくらいでしょうか。

ここは皆様、刺激を欲しがるところ。実は一部ではこの汁が傷薬や胃薬として使われていたこと知ると、くさや汁のダイレクトドリンクにチャレンジ。

誰しもが『うわー!くせーーー!!』というお約束の反応を期待するものの、『ん?なにこれ、うまいじゃん!酒が欲しい』という予想外のテイスティング大会に。

そんな反応に業を煮やしたのか、山六の中嶋氏は予定外の極寒の冷凍庫に招待。

なんとマイナス40度。鯵の干物で釘が打てそうです。

実はこれ、嫌がらせのためではなく、保存されている様々な干物を見るためで、なかでも最高級アカムツの干物は参加者の垂涎の的でした。

でも、本当に垂涎したら危険。なぜなら鼻毛もまつ毛も凍っています。

七輪をターンテーブルよろしく、見事にスクラッチする中嶋さんはサバソニを初期から支え続けるクルー。

趣味はヤ○ザ映画鑑賞です。

極寒地獄ツアーから抜け出し、この日の朗らかな天気に感謝しながら、漁村の裏道を歩いていると、今度はなにやら糸を解いている男性を発見。

 

たまたまストリートで作業されていたキンメ漁師さん。

ちょっと自慢げにクラーボックスを見せていただくと、そこには超高級魚のアコウダイ。

素晴らしいサイズ感にフィッシャーマンジャパンの皆様も目玉がギョギョっと飛び出してました。

次は純正サバソニコンテンツのリサイクル体験です。

リサイクル体験なのですが、伝えたいメッセージはリデュース。リサイクルは熱も使うし、実際に体験してもらうとなかなかの手間がかかります。

そのコスト、つまりはめんどくささを実体験し、そもそものプラスチックの使用を減らそう、そのためには何ができるか考えようという趣旨になります。

高校生メンバーもリサイクル体験はなれたものです。

ちょっと慣れすぎてしまったのか、大変さが伝わりにくいものだったかもしれません。大変さアピールをする演技力は今後の課題ですね

本日のサバソニメニューを体験していただいたお礼にサバソニオリジナルボトルを進呈。

ずっと大事に使ってほしいです。

そして、IKOのオフィスに場所を移し、最後のプログラムの振り返りミーティングです。予定していた2時間を軽くオーバーした3時間でしたが、ガチで素晴らしい時間をシェアできました。

まずは受け入れ側である高校生の声をコピペします。

『自分のやりたい事を幅広くやる、色んなことに携わることは自身を安心させられることも出来て、これからの労働形式になるからやった方がいいことを知った。長谷川琢也さんの話はこれからのためにとても勉強になった。』

『自分は将来の夢が決まってないのに、やりたいことだけはとにかく沢山ある、はせたくさんはそんなやりたいことの全てをやってるような気がしました。』

『自分の知らない経験をし、何を感じ、どう行動したか、それら全ては自分の成長に通ずるものが見い出せると思ったため、この先に出会うであろう人々の話はよく聞いて、自分に活かして行きたいと思った。』

そして、いらしてくださった方の声(抜粋)はこちら。

「参加する前は、正直なところ「ワーケーションはライバルが多すぎて厳しいのではないか」

「高校生のSDGs活動はどこにでもあるビーチクリーンとそれほど変わらないのではないか」

と考えてしまっていましたが、今回の体験は想像を超える有意義なものでした。

そもそもこれはワーケーションではないです。

単なるワーク&バケーションでは全くない。

プロトタイプだとしても、プログラム名は変えたほうがいい。

体験した人・彼らと交流した人にしかわからない「未来へのバトン」をびんびん感じるとてもグルーヴィーな時間でした。

子どもっぽさも少し残し、かわいくて、でも今風にイケてる幼なじみ高校生チームが、それぞれの強みを理解した強い絆をもって、あまりにも自然体に未来について考え、アクションしている。

若さはもちろん、吸収力、純度、これはもう敵いません。

そしてなにより自分たちが若い頃は考えもしなかった、環境のことや人権のことを当たり前のように考えている。

ちょっと難しいかな?というテーマを投げかけても、まっすぐな眼で聞いてくれて、述べてくれる感想がまたものすごく良い。

彼らと話していると未来が素敵に思えて、これまで自分が失敗したことや成功したことを全て渡したくなります。

これまでも海の街を盛り上げるプロジェクトとして他地域からも注目されていたサバソニ。

そのサバソニのさらなる進化に、希望や焦りや嫉妬などなど、いくつかの感情が錯綜し、アツくなっている自分を感じました。

ペンションでのワークは、チームで行えたのがとてもよかったです。

特に用意していただいた広い部屋の、和室最高でした。

それと東海館も、あんな由緒正しき建物で、雨の音を聞き、川を眺めながら仕事ができるのは情緒あふれてこれまた最高でした。

最近東京でも流行りつつある「湯ワーキング」を温泉があるところでやるのも良いかもですね。

今回は本当に貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました!!」

「3日間お世話になりました!受け入れのための宿や食事の手配、送り迎えや細やかなガイド、さらに高校生のみなさんも私たちの受け入れのために事前に色々と準備されたのではないでしょうか。私たちのために貴重なお時間だけでなく細やかに気を配ってくださり本当にありがとうございました。

ビーチクリーンやリサイクル、くさや体験等、当日もお話しましたが高校生のみなさんのそれぞれの人柄に加えチームワークの良さを節々から感じとてもよい時間を過ごせました。

ぱっと見自分が住んでる石巻の海よりも綺麗にみえましたが、それぞれのゴミ袋がぱんぱんになるぐらいゴミを拾ったのをみて衝撃でした。それでも「こんなこと続けてても意味ないっす」なんて誰も言わず、感じさせず、遊ぶようにゴミ拾いをしているのは本当にすごいなと思います。

リサイクルはキャップを溶かすなんてやったことなかったです!たしかにリサイクルって大変だよな〜と実感しました。お客さんを受け入れて案内する、というのはそれだけで一つの特殊技能ですし、真面目で素直で優秀なみなさんなのできっと色々考えすぎちゃうこともあると思いますが、あくまでもみんなが楽しみ学ぶという姿勢で続けていくのがいいのではと思います。

利岡さんのペンションも素敵でした!周りに小さい子供がいる友人が増えてきたので、いかに子供ウェルカムな場所が少ないか感じていたので感激です!友達にもおすすめしてみます。

お料理も美味しくて、とくにカジキがほんとにおいしかったです、ソースも抜群でした!

はせたくさんが泊まった畳のある部屋でチームでmtgしましたが快適でした。一点、バスタオルを変えたい時にフロントか食堂にタオルの替えを置いておいていただけたら助かります。

教えていただいた東海館はすごく落ち着きました。時々聞こえてくる見学者の声が心地よいほどです。窓から見える川も綺麗でした。wi-fiも途切れず速度もそれなりで、3人でそれぞれのPCからネット会議に参加しましたがまったく問題ありませんでした。

1点暖房がないのがちょっと寒かったです。ハロゲンヒーターとかそういった簡易的なものでよいので一つあるといいなと思います。

あとコンセントが少ないので、延長コードがあったのは助かりました。一方で窓辺のワーキングデスクには届かなかったので、もうちょっと長いコードかもう一本あると助かります。

短いですが感想でした!他にも何かお力になれればと思いますのでもし他に感想送るべきことございましたら仰ってください!」

参加してくださったお客様の満足度は120%。そして、どう控えめに見ても、受け入れ側の満足度は200%超え。これこそ、ニューツーリズムの目指すところだと実感できました。

来た人も迎えた人も、出会いにより成長し、そこからの生き方や行動に変化が生まれる。

ニューツーリズムをメザシていたら、いつの間にか大昔から旅が持つ最高の意義に行き当たった、そんな1日でした。

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