伊東を掘りおこそう!

歴史

川奈ホテル

ノブリス・オブリージュ(※)の具現化で誕生した極上空間

高橋貞太郎設計のサンパーラーが特長のクラシックホテル

1936年(昭和11)に開業した川奈ホテルは、大倉財閥の二代目であり、ホテルオークラの創業者でもあった大倉喜七郎によって建設されました。設計は学士会館や日本橋高島屋を手掛けた著名な建築家・高橋貞太郎です。大倉は、もともとは乗馬ができる牧場を作るつもりでしたが、溶岩台地が馬の蹄に良くないことを知り、ゴルフコースに変更します。富士ゴルフコース(チャンピオンコース)は米国ゴルフマガジン誌『世界ゴルフ100選』に選ばれ続けています。

大倉は国際的にも通用する、本格的なリゾートホテル建設を目的に川奈ホテルを造りました。その狙いの通り、国内外の賓客が多く滞在しています。1954年(昭和29)には、新婚旅行で日本を訪れたマリリン・モンローとジョー・ディマジオも滞在しました。また、昭和天皇も皇后と足を運ばれましたし、スウェーデン国王夫妻も川奈ホテルを訪れました。  政府要人もよく利用し、1955年(昭和30)には当時首相だった鳩山一郎が静養、1998年(平成10)には当時の首相・橋本龍太郎が当時のロシア大統領・エリツィンと会談する場所にも選ばれました。

創業以来、格調高い英国調の空間は今も変わらず、冬にはゲストを温かく照らす暖炉は今も灯り続け、BGMも流れない静謐な空間に人々が癒やされ続けています。

本館は国の登録有形文化財に登録されています。

サンパーラーからは晴れれば伊豆大島が望める

円弧を描く窓が美しいティールーム サンパーラー

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