伊東を掘りおこそう!

コラム

「イトウジン」として生きる

海から見た大室山 火山が噴火しマグマが海に流れ込んだ形跡がひと目でわかる ※豆州は通常“ずしゅう”と読みますが、韮山代官・江川英龍の江川文庫には“とうしゅう”という ふりがながふられた文書があり、ここではその読みに基づいています。

伊東をふくむ伊豆半島は、“地球の中でも特別な場所”です。 今も活動を続ける二つの火山弧(15ページ:橙色の本州弧と桃色の伊豆小笠原弧)が「人」という字の交点で、現在進行形で衝突している現場は、地球上でここだけだからです。

そうした大地の成り立ちより、本州弧に住まう人のことを本州人、伊豆小笠原弧に住まう人のことを伊豆人と呼ぶことができます。 伊東は、伊豆半島の中で最も新しい地層がある伊豆東部火山群に位置しており、火山に祝福された大地です。

伊東は、大室山山頂にある歌碑「伊豆は日の したたるところ 花蜜柑」に表されるように、水平線から昇る日の光を一身に浴びた、活氣溢れる大地です。

伊東は、本州日本を縁の下で癒やし支える包容力を持ち合わせています。それはまるで月の光のような、優しさ宿る大地です。 そんな類稀なる大地に住まう私たち伊東人(イトウジン)は、フレッシュで、エネルギッシュで、またリフレッシュする力と豊かさまでを、知らず知らずのうちに受け取りながら暮らしているのです。

伊東の花、椿には、“控えめな素晴らしさ”という花言葉があり、伊東人の奥ゆかしさを象徴しています。

「また来たい」「住んでみたい」「ずっと住みたい」 訪れる人が思わず口にするその声の秘密は、天地自然に恵まれた伊東の大地と、伊東の人々にあるのかもしれません。

例に漏れず、大地と人々に魅了された本州人の私は、すっかり伊豆伊東の虜に。今では、イトウジンとして毎日を楽しんでいます。

この先も、何百年、何千年と幾久しく、私たち一人ひとりが時層を重ねることで、この地に宝物は増え続け、伊東という宝箱はますます輝きを放つことでしょう。


上空から見ると世界の中でも特殊な地形がわかる

橋立の吊り橋から近い、対島にあるなかなか見ることができない幻の滝。

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